今年の政治(3)
小沢一郎は、岩手県の産だ。
父は、貧乏農家の出で、小学校すらろくに行けなかった中から、
苦学して弁護士になった。
その人、小沢佐重喜は、後、政治家になり、吉田茂の片腕になる。
小選挙区論者で安保改訂では特別委員長に指名され勇名を馳せた。
その子の一郎は、その父の志をいつの間にか継いでいる。
自民党がどうにもならなくなったとき、割って出て新党を創る。
政治改革の波の中で、小選挙区を実現し、
二大政党対立時代をもたらす。
しかし、その道は半ばだ。
ようやく、民主党を自民と対等の地位にまで引き上げてきた。
しかし、ここが、胸突き八丁だ
問題の焦点は、明治以来の総選挙は与党が必ず勝つ、
そのジンクス、
それが、変わったといえるところまで来たかどうかだ。
国民意識が、寄らば大樹の下、お上にすがって生きていく、
そこのところから、独り立ちできないであるならば、
総選挙は、必ず、与党が勝利する。
しかも、大勝を与えたその後の選挙では、振り子を逆に振る。
参院であれだけ民主党を勝たしたから、次はそのバランスをとる。
そういうことにはならないか。
そこのところは、プロの政治家なら見極めがつく。
素人くさい政治家には、とんとわからない。
小沢一郎は政治の玄人だ。そこの危険を嗅ぎ取ったのではないか。
だとすると早手回しは国民の馴れた与党内たらい回しの手法だ。
いったん与党の中にはいる。その上で二つに割る機運を醸成する。
大勢は、あわてて権力のそばに集まる。
権力派すなはち自由と民主の一部の連合派が次期政権に近づく。
非主流を切って落とす。政界再編成が、これで、完成する。
この方が、早いのではないか。小沢一郎はそう思ったのだろう。



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