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December 27, 2007

今年の政治(3)

 小沢一郎は、岩手県の産だ。
父は、貧乏農家の出で、小学校すらろくに行けなかった中から、
苦学して弁護士になった。

 その人、小沢佐重喜は、後、政治家になり、吉田茂の片腕になる。
小選挙区論者で安保改訂では特別委員長に指名され勇名を馳せた。
その子の一郎は、その父の志をいつの間にか継いでいる。

 自民党がどうにもならなくなったとき、割って出て新党を創る。
政治改革の波の中で、小選挙区を実現し、
二大政党対立時代をもたらす。

 しかし、その道は半ばだ。
ようやく、民主党を自民と対等の地位にまで引き上げてきた。
しかし、ここが、胸突き八丁だ

 問題の焦点は、明治以来の総選挙は与党が必ず勝つ、
そのジンクス、
それが、変わったといえるところまで来たかどうかだ。

 国民意識が、寄らば大樹の下、お上にすがって生きていく、
そこのところから、独り立ちできないであるならば、
総選挙は、必ず、与党が勝利する。

 しかも、大勝を与えたその後の選挙では、振り子を逆に振る。
参院であれだけ民主党を勝たしたから、次はそのバランスをとる。
そういうことにはならないか。

そこのところは、プロの政治家なら見極めがつく。
素人くさい政治家には、とんとわからない。
小沢一郎は政治の玄人だ。そこの危険を嗅ぎ取ったのではないか。

 だとすると早手回しは国民の馴れた与党内たらい回しの手法だ。
いったん与党の中にはいる。その上で二つに割る機運を醸成する。
大勢は、あわてて権力のそばに集まる。

 権力派すなはち自由と民主の一部の連合派が次期政権に近づく。
非主流を切って落とす。政界再編成が、これで、完成する。
この方が、早いのではないか。小沢一郎はそう思ったのだろう。

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December 24, 2007

今年の政治(2)

 二人とも、既成の体制の中に活路を開拓しようとした。
一貫して流れている思想は、
「官」の支配を離脱して、政治を自由な主役にすることだ。

 原敬は、南部藩家老の家に生まれた。
南部藩は、賊軍にされ、維新体制の外に置かれた。
明治の官僚は、薩長藩閥が築きあげた牙城だ。

 賊軍の子が、その体制を変えたいと思うのは自然だが難しい。
正攻法で考えれば、武力革命を起こし、権力を奪取するしかない。
明治10年までの形勢はそうなっていた。

 しかし、各地の乱も西南戦争を頂点にして敗れ去った。
時あたかも帝国主義的侵略の最盛期だ。
いつ日本も、植民地にされ、人民は奴隷にされるかもしれない。

 ならば、薩長で好い。国力を集中して外敵にあたる方が先だ。
形勢を見て取った原敬は、トロイの木馬のように、城壁の中へ、
藩閥政府の懐に飛び込んでまず、一部の権力を掌握する方を選ぶ。

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December 23, 2007

今年の政治(1)

 今年の政治で何が騒ぎだと言って、参議院の逆転がまず、
それに、大連立が挙げられる。
参議院の方はまだしも、大連立となると、素人離れしてくる。

 一口で言えば、
そこまで小選挙区制による政治変化が浸透したということだろう。
55年体制は遠くなった。

 55年体制は、中選挙区で成り立っていた。
ひとつの選挙区から3人、5人と代表が出てくるのだから、
候補者それぞれが、後援会を組織して固めていく。

 政権党は、一つの選挙区から複数の候補者を出して当選させる。
野党も仲良く議席を分け合う。自民党一党支配が、完成する。
それが、中選挙区で安定した政権与党の図だ。

 そこへもってきて、選挙は与党が必ず勝つという、
明治以来の鉄則がそのままになる。
国民もその方に安定感を感じていた。だから、続いた。

 史上、それを壊したのは二人の政治家だ。
一人は、大正デモクラシーの立役者、平民宰相原敬。
そして、二人目は小沢一郎、この二人とも岩手の出身だ(つづく)

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December 08, 2007

日米開戦の日

 12月8日は日本軍が、アメリカに戦争を仕掛けた日だ。
小学校5年生の私は、その日、学校へ行って驚いた。
様子が変だ。

 雨天体操場の真ん中に太平洋の地図が掲げてある。
その前に、演壇がある。
子供達は、整列もせず、遊ぶ気にもなれず、うろうろしていた。

 どうしたのだろう。
やがて、若い先生が、出てきた。
日本軍が、暁にハワイを急襲したことが、語られた。

 沈痛だった。なにか、大変なことになるのだ。
子供の総身に、なにかこたえるものがしみてきた。
それが、日本没落の始まりだった。

 子供でさえそうだ。
そんなおおそれたことをなぜしてしまったのだろう。
空気だ。中央集権のあの空気だ。

 この体制にある限り、人々の思考は、動き出さない。
ただ、一部の人の狂気をそのまま受け入れるだけだ。
これでは怖い、と言うことを今更ながら思うのだ。

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