March 28, 2008

福田首相の最後っぺ

 あのおとなしい慎重居士が、牙をむいた。狂ったか。
道路族はそう思うだろう。追い詰められた男の形相がそこにある。
自民党の聖域・道路財源、ついに手をつっこまれる時がきた。

 時の流れは、恐ろしいまでだ。
小泉首相でさえ、躊躇を余儀なくされていた道路特定財源。
その自民党存立のふと柱が倒されようとしている。

 自民党の道路族の面々は、この事態を呑み込めないだろう。
きっと、タカをくくる。大変革とは、こうしたものだ。
人間は誰しも、生存を賭けた話になると思考の外に押し出す。

 思考停止が、起こる。茫然自失、は、そのための言葉だ。
幸い、福田首相のすることに反対の民主党がいる。
民主党が、きっと、反対してくれる。福田の自滅だ。そう考えるだろう。

 さあ、そこで、民主党は、この自民党最強の守旧派、
道路族に味方をするのだろうか。それとも、一歩後退二歩前進、
首相に同調して自民党分裂をもたらすか。正念場にきたのだ。

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March 17, 2008

財務省の呪縛を解いたらどうだ

 日銀総裁の人事が揺れている。
民主党が、横槍を入れているという印象で世間も不安がっている。
しかし、これも、体制変革の一環なのだ。驚くには値しない。

 混乱は、既成秩序の混乱だ。新しい秩序に変わるときの動乱だ。
日銀を支配してきたのは、今まで大蔵省(財務省)の官僚だった。
戦時の統制でまず今の法律ができ、戦時体制が続いていたのだ。

 軍事態勢と、発展途上体制は似通っている。だから残った。
占領軍は、天皇を足下におく独裁体制のために、官僚を残した。
それを戦後復興に活用したのは官僚の知恵だった。

 しかし、その弊害が、平成になってから目立ち始めた。
そこへ、民主党の進出があった。体制変革が起こる。
民主党は、中央集権戦闘態勢より地域住民の自立の世界を目指す。

 ならば、財務省が張り巡らした日銀取り込みの構図を壊す。
それしか、日本再生の道はない。そのつもりの動きだ。
しかし、福田内閣は、官僚に追随してその視点を欠いていた。

 今となれば仕方がない。財務網から外れたらいい。
日銀マンから起用するなら、候補は腐るほどいるはずだ。
副総裁に指名された白川氏で悪いというのは財務省だけだろう。

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March 04, 2008

ロシアの新体制と明治体制

 プーチン、メドベージェフの政権が、ロシアに生まれた。
大統領だったプーチンが、側近の第一首相メドベージェフと交代した。
そして、自らは、メドベージェフのポストの首相につくという。

 整った法治国家に馴れた現代日本人には、奇異に映る現象だ。
しかし、ロシアが、新体制をうち立てたばかりの新興国家だ、
そこに目をつけると奇異さが氷解する。

 つまりは、プーチン・メドベージェフの二人三脚で当面行こうというのだ。
発展途上の資源大国、資本主義の後進国ロシアには独裁体制がいる。
うかつな、政権交代で、国力を分散する余裕は、まだ、ない。

 明治の新体制で、日本人はどうしたか。
この頃、岩倉、西郷、木戸、大久保の維新第一世代はさり、
伊藤博文と山県有朋を主力とする薩長二大勢力が、次代を担っていた。

 当然、長州のこの二人が、交代して日本の政権を動かした。
内閣制ができたその最初を伊藤が担った。
山県は、内閣の大黒柱の内相につき、長州内閣をを支えた。

 第二代に薩摩を挙げる必要が生まれたが、山県は内相を堅持し、
伊藤は、条約や憲法の決定権をにぎる枢密院を創設してその議長だ。
薩摩の黒田の次は、長州の山県が首相になった。伊藤はそのまま。

 東西、国を異にしても、政治のダイナミズムは似たようなものになる。
現在を理解し、未来を卜すするには、歴史を心読するに限る。
プーチン、メドベージェフ体制は、当分続く。

 これとつきあうのが対露外交だ。北方領土の運命もその中にある。

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February 27, 2008

討官再興

 公務員改革が、難航している
当たり前だ。
日本の支配者を倒そうとしている。血を流さないでおくものか。

 日本には、日本国憲法がある。
しかし、支配の構造は、明治9のまま、というよりは悪くなっている。
明治は、若く、サムライスピリットが支配していた。

 官僚は、昭和の前半まで、廉潔ということで、堺にも例がないと言われた。
昭和の後半、その伝統は崩された。今は、偏狂と汚辱にまみれてきている。
どうしてこうなったのか。官僚共同体が、制度疲労を起こしたからだ。

 雨漏りはする。ぎしぎしする。何時倒れてもおかしくない。
そんな家は、立て替えなければならない。
しかし、古道具が、いっぱいある。それをどう整理し、活用するか。

 そんな作業になれば、ガリガリ盲者の争いになる。
今、渡辺喜美担当大臣が、苦しんでいる。しかし、がんばっている。
なんだか、維新の志士に似てきた。まず、幕府・官僚政府を倒すための苦しみだ。

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February 15, 2008

米国はチェンジ日本は後退

 アメリカの大統領選で、黒人のオバマ氏に勢いが出てきた。
白人のしかも女性という有史以来の大統領候補でもたじたじだ。
どうかなっている。やはり、変わり目か。

 アメリカと言えば、黒人奴隷で有名だった。
なればこそ、奴隷解放のためには内乱まで起きた。
解決したリンカーンは英雄になった。

 東部には、その伝統がのこっていたのだろうか。
オバマ氏は、首都のワシントンなど着々勝利している。
若いインテリ層が、オバマ支持にまわっているのだそうだ。

 変化だ。国の変わり目だ。
オバマには不思議な魅力がある。アメリカを変えそうだ。
そのチェンジをアメリカ人は望んでいる。日本はどうか。

 小泉21世紀内閣は、たしかに変化をもたらした。
福田内閣は、その後退を印象づけている。
二歩前進一歩後退、次の二歩は誰になる。

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January 31, 2008

痛み分けの国会

 高値で苦しむガソリンが安くなる。
普通の国民にとっては耳寄りな機会が、政争の具にされた。
そのような新しい政治状況の中で、両院の議長が動き出した。

 斡旋は、成功し、対結は先延ばしになった。
自民党は、つなぎ法案でこの論議自体を封じ込めようとしていた。
というよりは、議長斡旋の土壇場を演出したのかもしれない。

 そんな智慧を自民党は蓄積している。
それをまた熟知しながら、未熟な政治家をリードする、
小沢一郎という人も、大変な役割を強いられているのだ。

 若い頃の小沢氏なら、とうてい辛抱できなかったところだが、
今は、何とか耐えている。それもこれも大連立のためか。
それしか民心を刷新する方策はない、権力頼みの民度ならそうか。

 ガソリンに高額の税金をかける、その理由はいろいろある。
問題は、対象になっている税金が暫定とされていることだ。
暫定という日本語は、せいぜい5年以内なら通用できる言葉だ。

 しかし、ガソリン税は、1974 年から暫定にされている。
それを許してきた国民もおかしい。
来年3月までに暫定を取り普通の税金に切り替える努力がいる。

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January 12, 2008

小沢氏には何かがある

 新テロ対策特別措置法が、成立した。
国際関係を重視する者はほっと安堵の胸をなでおろし、
内弁慶で頭の固まった人たちは、いっせいに顔をしかめた。

 日本人が、内向けのことにしか頭が行かないのは島国のせいだ。
小国の雲集するヨーロッパへゆけば逆の現象になるのがふつうだ。
しかし地球はせまくなっている。日本人の必要物資は外から来る

 テロ特措法の採決のとき、小沢一郎代表が、議場から消えた。
自民党の国対委員長が、奇声を発して議場は騒然となったが、
考えてみれば、あり得ることだ。

小沢代表の耳には民主党内や国民には言えない何かが入っている。
その可能性は、大連立のあのときからあった。
後年わかるときが来るかもしれないが、外交にはよくあることだ。

 今の民主党の幹部にそれを言ったら、
民主党はそのままではいられないだろう。
分裂が起きるかもしれない。

 苦衷の小沢氏は、そっと消えるしかない。
国際政治に未熟な日本人、それは能力のせいではない。
学習環境が未熟のためだ。

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December 27, 2007

今年の政治(3)

 小沢一郎は、岩手県の産だ。
父は、貧乏農家の出で、小学校すらろくに行けなかった中から、
苦学して弁護士になった。

 その人、小沢佐重喜は、後、政治家になり、吉田茂の片腕になる。
小選挙区論者で安保改訂では特別委員長に指名され勇名を馳せた。
その子の一郎は、その父の志をいつの間にか継いでいる。

 自民党がどうにもならなくなったとき、割って出て新党を創る。
政治改革の波の中で、小選挙区を実現し、
二大政党対立時代をもたらす。

 しかし、その道は半ばだ。
ようやく、民主党を自民と対等の地位にまで引き上げてきた。
しかし、ここが、胸突き八丁だ

 問題の焦点は、明治以来の総選挙は与党が必ず勝つ、
そのジンクス、
それが、変わったといえるところまで来たかどうかだ。

 国民意識が、寄らば大樹の下、お上にすがって生きていく、
そこのところから、独り立ちできないであるならば、
総選挙は、必ず、与党が勝利する。

 しかも、大勝を与えたその後の選挙では、振り子を逆に振る。
参院であれだけ民主党を勝たしたから、次はそのバランスをとる。
そういうことにはならないか。

そこのところは、プロの政治家なら見極めがつく。
素人くさい政治家には、とんとわからない。
小沢一郎は政治の玄人だ。そこの危険を嗅ぎ取ったのではないか。

 だとすると早手回しは国民の馴れた与党内たらい回しの手法だ。
いったん与党の中にはいる。その上で二つに割る機運を醸成する。
大勢は、あわてて権力のそばに集まる。

 権力派すなはち自由と民主の一部の連合派が次期政権に近づく。
非主流を切って落とす。政界再編成が、これで、完成する。
この方が、早いのではないか。小沢一郎はそう思ったのだろう。

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December 24, 2007

今年の政治(2)

 二人とも、既成の体制の中に活路を開拓しようとした。
一貫して流れている思想は、
「官」の支配を離脱して、政治を自由な主役にすることだ。

 原敬は、南部藩家老の家に生まれた。
南部藩は、賊軍にされ、維新体制の外に置かれた。
明治の官僚は、薩長藩閥が築きあげた牙城だ。

 賊軍の子が、その体制を変えたいと思うのは自然だが難しい。
正攻法で考えれば、武力革命を起こし、権力を奪取するしかない。
明治10年までの形勢はそうなっていた。

 しかし、各地の乱も西南戦争を頂点にして敗れ去った。
時あたかも帝国主義的侵略の最盛期だ。
いつ日本も、植民地にされ、人民は奴隷にされるかもしれない。

 ならば、薩長で好い。国力を集中して外敵にあたる方が先だ。
形勢を見て取った原敬は、トロイの木馬のように、城壁の中へ、
藩閥政府の懐に飛び込んでまず、一部の権力を掌握する方を選ぶ。

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December 23, 2007

今年の政治(1)

 今年の政治で何が騒ぎだと言って、参議院の逆転がまず、
それに、大連立が挙げられる。
参議院の方はまだしも、大連立となると、素人離れしてくる。

 一口で言えば、
そこまで小選挙区制による政治変化が浸透したということだろう。
55年体制は遠くなった。

 55年体制は、中選挙区で成り立っていた。
ひとつの選挙区から3人、5人と代表が出てくるのだから、
候補者それぞれが、後援会を組織して固めていく。

 政権党は、一つの選挙区から複数の候補者を出して当選させる。
野党も仲良く議席を分け合う。自民党一党支配が、完成する。
それが、中選挙区で安定した政権与党の図だ。

 そこへもってきて、選挙は与党が必ず勝つという、
明治以来の鉄則がそのままになる。
国民もその方に安定感を感じていた。だから、続いた。

 史上、それを壊したのは二人の政治家だ。
一人は、大正デモクラシーの立役者、平民宰相原敬。
そして、二人目は小沢一郎、この二人とも岩手の出身だ(つづく)

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